文章の仕事を、少し軽くするために ――生成AIとの距離感と、具体的な使い方

文章の仕事を、少し軽くするために ――生成AIとの距離感と、具体的な使い方のアイキャッチ画像 AIと仕事

仕事の中で、
メールやメモ、ちょっとした共有文を書く時間が、
毎日少しずつ発生します。

一つひとつは短くても、
気づけば思考のエネルギーを使っている。

そんな消耗が、
知らないうちに重なっていきます。

「書くこと自体が仕事」というほどではないけれど、
書かないと前に進まない場面が多い。
その負荷が、知らないうちに重なっていく。

そうした“静かな重さ”を、
生成AIを使って少しだけ軽くできないか、という視点で書いています。
今回はその中でも、文章に関わる作業に焦点を当てた実践記録です。


文章の仕事は、思っている以上に「脳」を使う

文章を書くとき、僕たちは同時にいくつものことを考えています。
内容は正しいか、相手に伝わるか、言い回しは適切か。
失礼になっていないか、長すぎないか、逆に足りているか。

特に、仕事を覚え始めた頃は大変です。
正解が分からない状態で、文章だけは“きちんと”書かなければならない。
その緊張が、書くこと自体を重くします。

ここで一つ整理しておきたいのは、
文章の仕事には、いくつかの工程が混ざっているということです。

  • 何を書くかを考える
  • 情報を整理する
  • 文章として整える
  • 相手に伝わる形に直す

このすべてを一人で抱えると、どうしても疲れやすくなります。


AIは「考える代わり」ではなく「整える補助」

先に短い結論を書きます。
生成AIは、文章を“考えてもらう”ための道具ではありません。
少なくとも、僕はそう捉えています。

役割としてちょうどいいのは、
「整える」「言い換える」「負荷を引き取る」こと。

考えること自体を丸投げすると、
かえって違和感が残ることが多い。
でも、すでにある考えを整理する役割なら、とても相性がいい。

この距離感が掴めると、
AIは仕事を奪う存在ではなく、
思考を守るための道具になります。


使いどころ①:下書きを“そのまま”渡す

まず試しやすいのは、
自分が書いた下書きを、そのままAIに渡すことです。

たとえば、

  • まとまりのないメモ
  • 感情が混ざった文章
  • 長くなりすぎた説明文

それを削らず、整えず、そのまま入力します。

そして、こう頼みます。

「この文章を、仕事用として読みやすく整えてください」
「意味を変えずに、簡潔にまとめてください」

ここで大事なのは、
最初から“きれいな文章”を渡そうとしないこと。

ラフなまま渡す方が、
自分の思考とAIの役割が分かれます。


使いどころ②:書き換えパターンを出してもらう

文章を書くときに迷うのは、
「この言い方でいいのか」という部分です。

その場合、正解を一つ求めるより、
複数の選択肢を出してもらう方が楽になります。

たとえば、

「この文章を、
・やわらかい表現
・事務的な表現
・簡潔な表現
の3パターンで書き換えてください」

こうすると、
考える負担は「どれが自分に合うか」に限定されます。

ゼロから考えるより、
選ぶだけの方が、脳の消耗は少ない。


使いどころ③:構成だけを任せる

文章が重く感じる原因の一つに、
順番が決まらないという問題があります。

何から書けばいいのか。
どこまで書けばいいのか。

この部分だけをAIに任せるのも、一つの使い方です。

「この内容を、
・導入
・要点
・まとめ
の構成にしてください」

中身は自分で書く。
順番だけを借りる。

これだけでも、書き始めのハードルは下がります。


無理に使わなくていい、という前提

ここまで具体例を書きましたが、
大前提として、使わない日があってもいいと思っています。

忙しい日に無理に試す必要はない。
慣れていないなら、なおさらです。

生成AIは、
使えば成長できる魔法の道具ではありません。
疲れているときに、少し助けてもらう存在くらいがちょうどいい。

使いこなすより、
振り回されない距離感の方が大切です。


文章が軽くなると、仕事の見え方が変わる

文章の負担が少し減ると、
仕事全体の見え方が変わります。

「書くのが嫌だな」という気持ちが薄れると、
内容そのものに目が向く。

判断や確認に、
エネルギーを残せるようになる。

それは大きな変化ではありません。
でも、毎日の消耗が少しずつ減る。

ここで伝えたいのは、
その程度の変化で十分です。


まだ途中、だから書いている

僕自身も、
生成AIを完全に使いこなしているわけではありません。

試して、やめて、
また別の使い方を考える。
その繰り返しです。

ただ一つ言えるのは、
文章の仕事を一人で抱え込まなくていい
という視点を持てたことは、確かに楽になりました。

この記録が、
あなたの仕事を変える必要はありません。
でも、どこか一箇所、
少し力を抜ける場所が見つかれば十分です。

今日を少し軽くする。
そのための一つの選択肢として、
生成AIとの付き合い方を、これからも整理していきます。