学ぶほど、分からなくなってきた感覚

学ぶほど、分からなくなってきた感覚のアイキャッチ画像 04 | 学びの記録

最近、
「決める」という行為が、
前よりも重たく感じられるようになりました。

選択肢は揃っている。
必要な情報も、十分に集めている。

それなのに、
最後の一歩が出ない。

「知っているはずなのに、決められない」

そんな言葉が、
仕事の合間や帰り道に、
ふとした拍子に頭をよぎります。

以前は、
この感覚を
「まだ勉強が足りないからだ」
と片づけていました。

だからまた学ぶ。
本を読み、記事を読み、
考え方を集める。

けれど、
学べば学ぶほど、
かえって迷いが深くなっていく。

その違和感を、
しばらく抱えたまま過ごしていました。


この記事を書くことになった背景

きっかけは、
ノートを見返したときでした。

そこには、
きれいに整理された言葉や図が並んでいる。

誰かの考え方、
納得したフレーズ、
役に立ちそうな視点。

けれど、
そのどれもが
少しだけ他人事のように見えました。

「分かった」はずなのに、
「自分の判断」につながっていない。

知識は増えているのに、
決断の場面では立ち止まってしまう。

その状態を、
ようやく言葉にできそうだと思い、
この記事を書くことにしました。


『考える練習』を読みながら、引っかかった一点

最近読んでいたのが、
伊藤真さんの
考える練習』という本です。

タイトルを見たとき、
少し構えていました。

「考える力」
「選択に自信を持つ」
そうした言葉に、
どこか距離を感じていたからです。

読み進める中で、
強く印象に残ったのは、
具体的な方法論そのものではありません。

むしろ、
ある一点でした。

それは、
考えることと、ひらめきを待つことは違う
という前提です。

考えるとは、
頭の中で答えが降ってくるのを
待つことではない。

考えるための「型」や「視点」を持ち、
手を動かし、言葉にし、
何度も行き来する行為なのだ、
という姿勢。

その考え方に触れたとき、
少し胸の奥がざわつきました。


知識が増えても、決められなかった理由

これまでの僕は、
「考える=理解すること」
だと思っていた気がします。

本を読んで、
「なるほど」と思えたら、
それで十分。

けれど、
理解したことと、
選択できることは、
同じではなかった。

知識が増えるほど、
判断材料も増える。

その結果、
どれも正しそうに見えてしまい、
選べなくなる。

考える練習』を読みながら、
それは怠けでも能力不足でもなく、
考えるプロセスを省略していた状態
だったのかもしれない、と感じました。

考えた「つもり」にはなっていたけれど、
自分の言葉で整理するところまで、
たどり着いていなかった。


生活と仕事に起きた、小さな変化

それから、
学び方を少しだけ変えました。

たくさん読むのをやめたわけではありません。

ただ、
読んだあとに、
すぐ次へ進まないようにしました。

一文でもいいから、
引っかかったところを抜き出して、
自分の言葉で書き直す。

「これは、
 いまの仕事のどんな場面に
 重なっているだろう」

「もし選ぶとしたら、
 自分はどこで迷っているだろう」

答えが出なくても、
書いてみる。

すると、
不思議なことが起きました。

決断が早くなったわけではありません。
迷いが消えたわけでもない。

ただ、
迷っている理由が、
前よりもはっきり意識にのぼるようになった。

それだけで、
気持ちは少し落ち着いていました。


過去の自分と、今の自分を照らし合わせて

振り返ると、
以前の僕は、
学びに「安心」を求めていた気がします。

正しい考え方を知れば、
迷わなくなる。

答えを持てば、
自信が戻る。

そう信じていた。

でも今は、
少し違って見えます。

学びは、
迷いを消すものではなく、
迷いを扱えるようになるための練習
なのかもしれない。

考える力とは、
正解を早く出す力ではなく、
分からない状態に
とどまれる力なのではないか。

考える練習』を読みながら、
そんなふうに感じました。


この先にありそうな未来

これからも、
学べば学ぶほど、
迷う場面は増えると思います。

選択肢が増え、
視点が増え、
簡単には決められなくなる。

でも、
それを悪いことだとは
思わなくなりました。

迷いがあるということは、
自分で考えようとしている証でもある。

答えを借りるのではなく、
答えをつくろうとしている途中なのだと。

その途中にいる感覚を、
もう少し大事にしてみたい。


補足としての一冊

伊藤真さんの
考える練習』は、
考え方を教えてくれる本というより、
考える姿勢を整えてくれる本でした。

「どうすればうまくいくか」よりも、
「どう考えれば、自分で選べるか」

その問いに、
正解を渡されるわけではありません。

ただ、
考え続けるための足場を、
そっと示してくれる。

もし、
学べば学ぶほど迷いが増えていると感じたら、
途中で立ち止まるための一冊として、
手に取る選択肢があってもいいかもしれません。

考える練習 単行本(ソフトカバー)伊藤 真 (著)


しばらく考え続けてみよう

分からなくなってきた感覚は、
学びが進んでいる証なのかもしれません。

だから、
急いで結論を出さず、
無理に前に進まず、
しばらく考え続けてみようと思います。

この迷いが、
どこへ向かうのかは分かりません。

でも今は、
それを確かめる時間そのものが、
大切な気がしています。


補足として。
同じ本を別の場所から探したくなったときのために、
こちらも残しておきます。

[商品価格に関しましては、リンクが作成された時点と現時点で情報が変更されている場合がございます。]

考える練習 [ 伊藤 真 ]
価格:1,540円(税込、送料無料) (2026/1/18時点)


今日を少しよくするブログ
「今日を軽く、心地よく。」

しばらく考え続けてみよう。